こんにちは!心理カウンセラーのしずくです(^^)/
妊活ブログをご覧いただき、ありがとうございます☆
さて!妊活・不妊治療というと、どうしても女性の問題のような感じがしてしまいますが、実は男性にも不妊治療が必要なことってあるんですよ(@_@)
カウンセリングに来られるかたの中にも、最近は妊活中のお悩みが多くなったな~と感じていますが、やっぱり圧倒的に女性主体の悩みになることが多いんですよねぇ。
でも、男性側の問題で妊娠率が低下していることもあるんです!
ということで今回は、男性の不妊治療について詳しくお話していきますね!
ぜひパートナーと一緒に読んでほしいです💛
妊活男性の基礎知識についてはこちらの記事でも書いているので、よかったら読んでみてくださいね~♪☟
不妊原因は男性が48%を占める

2017年に調査された世界保健機構(WHO)の調査によると、不妊症の原因が女性側の割合は65%で、男性側の割合は48%だったそうです。
このデータを見てみても、女性のが多いとはいえ、男性も決して低い割合とは言えないですよね。
男性も加齢で妊娠率が低下する
よく、「女性は妊娠にタイムリミットがあるけど、男性は関係なくていいよね~」なんて話になりますけど、実は男性も女性と同じように、歳を取れば生殖機能は低下して妊娠率って下がるんですよ!!
データによると、若年の女性ドナーの卵子を45歳未満の男性と45歳以上の男性それぞれに提供して体外受精させたところ、45歳未満では妊娠率が81%に対して、45歳以上は69%と低下していることが分かったんですって!!
男性も加齢によって、精子の濃度・正常形態率・運動率の低下・DNAダメージなど精巣機能が低下するので、妊娠率は下がってしまうんです。
確かに、男性は射精さえできれば生涯精子は作れるので妊娠を成立させることはできますけど、いつまでも20代と同じ生殖機能があるかと言われたら、そうではないことは知っておいてほしいなと思います。
男性不妊の主な症状と原因

では、男性側の問題で不妊治療が必要になる症状には、主にどのようなものがあって、原因は何なのか?お伝えしていきたいと思います!
造精機能障害
造精機能障害というのは、精子が作れない・数が少ない・運動率が悪いなどの障害です。
睾丸の機能異常で、睾丸上部にある弁が逆流して血管が肥大する精索静脈瘤や、抗がん剤や放射線治療が原因の一つと言われているそうですけど、はっきりしていなくて、原因不明の場合が多いそうです💦
ただ、造精機能障害のうち35%以上は精索静脈瘤が原因らしくて、男性不妊の3割を占めているとのこと!
性機能障害

性機能障害には二つあります。
一つは、勃起しない又はしても持続しないため射精がうまくできない【勃起障害】で、いわゆるEDです。
原因で多いのが、不妊治療など決められた日に義務的に行わなければならないセックスにプレッシャーを感じて起きてしまう勃起障害です。
性機能障害は心の状態に大きく影響されるもので、メカニズムとして勃起が起きるのはリラックスしている状態の時です。
妊活においての性機能障害は、男性自身にとっても辛いことですけど、女性側も「自分に魅力がないからなのか・・・」と傷つき、自己肯定感がダダ下がりになって夫婦の溝が深まってしまう深刻な状況にもなりかねません。。
もう一つは、勃起しているのに射精できない【射精障害】です。
射精時精子が外へ出されずに膀胱に逆流してしまうことで、精液量が非常に少なくなってしまう逆行性射精という症状もあり、本人も気付きにくいそうです。
あと、膣内射精障害というものもあって、マスターベーションでは射精できるのに、膣内ではできない症状で、男性不妊の7%を超えてているそうです💦
原因としては、マスターベーションの時に強く握りすぎていたり、床などに強く押さえつけたりと、セックス時の感覚と大きく異なった刺激に慣れてしまうと射精できなくなってしまうものです。
膣内射精障害は、適切な刺激で射精できるようマスターベーションの方法を修正していくことで、改善されると言われています。
精路通過障害
精路通過障害は、正常に精子は作られているものの、射精までの過程で異常が生じ、実際には精子が出ない障害です。
原因としては、生まれつきか、性機能障害の逆行性射精・鼠径ヘルニア(脱腸)などの手術によって精管が塞がってしまったことで起こる可能性があるそうです。
射精障害もそうですけど、精子が含まれていなくても射精時精液は出ますから、本人も自覚がなくて症状に気づきにくいそうです。
男性不妊の検査方法

まず最初に受ける基本的な検査として、【精液検査】があります!
検査方法は、2日~7日ほど禁欲をして、自宅か病院でマスターベーションをして採精します。
この検査によって分かるのは⇒精液量、精子濃度、運動率、運動の質、精子の形態、感染の有無などです。
この結果によって何かしらの異常があった場合には、さらに原因を突き止めるために泌尿器科で診察・エコー・採血検査をして、男性不妊の原因を突き止めていきます。
夫婦でブライダルチェックから
とはいえ、いきなり自ら男性が不妊の検査に行くというのはかなりハードルが高いと思うんです”(-“”-)”
そんな時は、婦人科で夫婦で受けられるブライダルチェックから始めてみると良いと思いますよ☆
ブライダルチェックは、夫婦で妊活をこれから始めようとするタイミングで、まずはお互いに妊娠可能な身体なのかを検査することができる健康診断です♪
今はメジャーな検査になってきていますし、一緒に受診できるなら心強いですしね!
ただ、男性側の診察やエコーなど、より精密な検査は婦人科ではなく泌尿器科になるので、連携が取れている病院だと、男性不妊の検査が一気にできて良いですね(^^)/
男性不妊の治療方法

では、検査の結果何かしら男性側に不妊の症状があった場合の治療法には、どのようなものがあるのかお伝えしますね!
主に治療は泌尿器科で行うことになりますよ。
ゴナドトロピンを使用した治療
ゴナトロピンというのは、間脳下垂体という食欲・性欲・性周期・妊娠出産・体温調節・成長・代謝など多くの働きに関与している脳の部位から分泌されるホルモンです。
このホルモンを男性不妊の治療に使用することで、主に【造精機能障害】に有効だと言われているそうで、3つの治療方法をお伝えしますね☆
【クロミフェン法】
クロミフェン法という治療は、間脳下垂体系の内分泌異常が原因の場合に、女性ホルモンのエストロゲンを低下させ、男性ホルモンのテストステロンを上昇させることで、精子がつくられるよう促す治療で、乏精子・精子無力症に有効と言われています。
治療方法は、薬剤を一日一錠4カ月~6カ月服用するのですが、ゴナドトロピン製剤は女性ホルモン作用があって、女性の不妊治療で排卵誘発にも使われる薬なので、6カ月以上の服用は逆に精細胞に障害が出たり、目のかすみ・胃腸障害などの副作用があるので、6カ月以上服用することはないそうです。
【GnRH療法】
GnRH(ゴナドトロピンリリーシングホルモン)療法というのは、間脳下垂体系の異常により造精機能が障害されている場合に、ゴナドトロピンを少量または持続的に投与することで分泌を促す治療法で、精子の濃度や運動率向上にに有効と言われています。
治療方法は、スプレキュアという点鼻薬をスプレーしますが、(使用量は個人差があるのでホルモン値を確認しながら)副作用として間脳下垂体の機能が低下した場合には、治療は中止になるそうです。
スプレキュアは、私も体外受精で使用したことがあるんですよ!
女性の場合は、採卵する前に排卵してしまわないように、ホルモンの分泌を抑制するためにスプレーします。
1日に4回、10日間決まった時間にスプレーしないといけなかったので、気が気じゃなかったです”(-“”-)”
【下垂体ゴナドトロピン療法】
下垂体ゴナドトロピン療法というのは、ゴナドトロピンのホルモン分泌量が明らに低下していることが原因の場合に、ゴナドトロピンを補充することで精子の産生を促進します。
男性不妊の薬物療法のなかでは、特に効果が高い治療方法ということです!
治療方法は、最低2カ月間1週間に1~2回の筋肉注射を行いますが、長期行うことで副作用として睾丸の萎縮や、女性化乳房などの症状が出ることがあるので、その場合は使用中止となるそうです。
勃起不全(ED)の治療
勃起不全の治療は、【性機能障害】に有効で、勃起した陰茎の維持を手助けするバイアグラなどのED治療薬を服用します。
EDはプレッシャーなど心因性のことが多いので、ED治療薬を服用することで成功体験の積み重ねができ、症状が改善する可能性があります!
抗うつ薬を使用した治療
性機能障害の中でも【逆行性射精障害】の場合は、抗うつ薬で使用されるアモキサピンやトフラニールを服用することで膀胱頸部を閉じ逆行を防ぐ作用が働き、治療ができると言われています。
ただ、副作用として抗うつ薬はEDになってしまうことがあるので、子供を望んでいる場合は他の方法として、事前に膀胱内を洗浄した上で射精を行い、その後に膀胱内から精子を採取しての人工授精・体外受精・顕微授精もできるそうです!
手術による治療

手術による治療は、【精路通過障害】に有効です。
精路通過障害は精子は通常に作られているので、塞がっている精巣上体や精管をつなぎ直したり、切開して精子を採取する手術をすることで、妊娠が得られると言われています!
ただし、精管が塞がっている期間が長かったり、原因によって治療方法も異なるので、専門家の診断に従ってくださいね。
男性の不妊治療も保険適用に

2022年4月から不妊治療が保険適用になったのは、みなさん知っているかと思いますけど、男性の不妊治療に関しても同じように保険適用になっている治療があります☆
精液中に精子が認められない無精子症や、射精障害、重度の逆行性射精の場合に必要となる精巣(睾丸)から精子を採取する手術も保険適用になりますし、それに伴って民間の医療保険が対象になることもありますから、治療の際には病院に保険適用になるかどうか確認してみてくださいね♪
私も不妊治療が保険適用になってくれてとっっても助かっていますし、予想以上に有難かったのは、保険適用になったことで民間の保険で手術一時金がもらえるようになったことです!
体外受精では採卵も移植も手術になるので、多い時だと15万くらいはもらえましたよ~(^^♪
体外受精は保険適用でも1クール20万くらいはかかるんですけど、15万戻ってきたので、実質5万くらいの負担で済みました。民間保険様様です!
不妊治療の保険適用についての記事はこちらでも書いています♪☟
ED治療薬も不妊治療目的に限り保険適用
ED治療薬についても、不妊治療が目的での使用であれば、同じく保険適用になったんですけど、実際はまだまだ適用している泌尿器科が少ないのが現状です。。
これからどんどん不妊治療を受ける夫婦は増えていくと思うので、保険適用も当たり前になってほしいですし、そうなることで男性ももっと積極的に治療に協力できるようになれますよねぇ!
まとめ
今回は、男性の不妊治療についてお伝えしました!
不妊治療は女性が主に治療するものと思われがちですけど、実は男性も不妊の原因になっているのは珍しいことではないんです!
どうしても、まず女性が不妊の検査をして、問題がなかったら次に男性もという流れになってしまうことが多いと思いますけど、そのタイムラグがもったいないです!!
ぜひこれを機に、妊活を始めようと思っているご夫婦は一緒に検査を受けてほしいなと思います(^^)/




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